文化経済学会<日本>について

【文化経済学会発足の経緯】

 1975年、文化経済学会が合衆国のアクロン大学都市計画学部のヘンドン教授を中心に発足されて以来、世界各地で研究大会が開催され、この分野の研究の蓄積と発展が図られてきました。
 我が国でも、90年代に入って、芸術文化に対する公的支援の拡大、企業メセナ協議会の発足、自治体における文化行政の発展等、芸術文化に関する環境の変化と関心の高まりのなかで、文化を社会・経済的文脈の中で研究していくべきではないかという議論が起こりました。
 そして、1992年3月28日、文化経済学会<日本>が、文化および芸術に関する社会・経済的問題の研究促進を掲げ、その分野にたずさわる研究者、実務者 等による研究成果の発表と相互交流、文化に関する系統的な社会・経済学的研究の発展と教育の普及に資することを目的として発足しました。

 2013年6月1日現在で、個人会員609名、団体会員4団体を擁する団体で、2年ごとに選挙によって選ばれる役員(会長、副会長、理事、監事)によって事業が準備され、運営されています。

歴代学会長
氏名主たる職(就任時)在任期間
初代 倉林 義正
  • 国連本部統計局長
  • 東洋英和女学院大学 人文学部
    社会科学科 教授
自 1992年3月28日

至 1994年3月31日
2代 池上 惇
  • 京都大学 経済学部 教授
  • 福井県立大学大学院
    経済・経営学研究科 教授
自 1994年4月01日

至 1996年3月31日
3代 永山 貞則
  • 早稲田大学 政治経済学部 教授
自 1996年4月01日

至 1998年3月31日
4代 守屋 秀夫
  • 千葉大学 工学部建築学科 教授
  • 昭和音楽大学 音楽学部
    音楽運営学科 教授
自 1998年4月01日

至 2000年1月08日
2000年1月逝去
4代
(会長代行)
山田 浩之
※会長逝去に伴い副会長が会長代行をつとめる
  • 大阪商業大学大学院
    地域政策学研究科 教授/科長
自 2000年2月04日

至 2000年3月31日
会長代行
5代 木田 宏
  • (財)新国立劇場運営財団 顧問
自 2000年4月01日

至 2002年3月31日
6代 松田 芳郎
  • 東京国際大学 経済学部 教授
自 2002年4月01日

至 2004年3月31日
7代 端 信行
  • 京都橘大学文化政策学部 教授
自 2004年4月01日

至 2006年3月31日
8代 山田 太門
  • 慶應義塾大学 経済学部 教授
自 2006年4月01日

至 2008年3月31日
9代 佐々木 雅幸
  • 大阪市立大学大学院
    創造都市研究科 教授
自 2008年4月01日

至 2010年3月31日
10代 後藤 和子
  • 埼玉大学 経済学部
    大学院 経済科学研究科 教授
自 2010年4月01日

至 2012年9月29日
11代 清水 裕之
  • 名古屋大学大学院
    環境学研究科 教授
自 2012年9月29日

至 2014年7月06日
12代 河島 伸子
  • 同志社大学 経済学部 教授
自 2014年7月06日

至 2016年7月03日
13代 勝浦 正樹
  • 名城大学 経済学部 教授
自 2016年7月03日

至 2018年7月15日
14代 八木 匡
  • 同志社大学 経済学部 教授
自 2018年7月15日

至 2020年8月31日
15代 増淵 敏之
  • 法政大学大学院 政策創造研究科 教授
自 2020年9月01日

至 2022年7月03日
16代 片山 泰輔
  • 静岡文化芸術大学 文化政策学部 教授
自 2022年7月03日

至 2024年度総会まで

【文化経済学会<日本>の主な事業】

  • 公開の研究大会を年1回開催するほか、秋の講演会を開催
    <研究大会>
    開催年開催地大会テーマ
    1993年 横浜市 シンポジウム「芸術家の生活時間について」
    1994年 京都市 シンポジウム「伝統文化と現代文化」
    1995年 高崎市 シンポジウム「アーティストと地域」
    1996年 福岡市 シンポジウム「非営利組織と芸術文化産業」
    1997年 長岡市 文化政策と公立文化施設
    1998年 山口市 文化の支援システムを考える
    1999年 長久手町 地域文化振興とその担い手
    2000年 大津市 文化の伝承と創造
    2001年 出雲市 地域経済をつくる芸術文化政策
    2002年 秋田県 創造の場と文化経済学
    2003年 浜松市 分権時代の文化政策
    2004年 新座市 実証研究と創造現場
    2005年 米子市 地域自立と文化観光政策
    2006年 久留米市 文化資源と創造的地域づくり-九州マネジメント
    2007年 さいたま市 創造拠点と都市再生
    2008年 札幌市 地域の繁盛は文化から
    2009年 可児市 公共文化施設の地域社会へのマーケティングを洞察する
    2010年 神戸市 ミクロ統計データを活用した文化経済学の新たな展開
    2011年 名古屋市 アートは地域でどのような力になりうるのか-まちづくりとアートの接点を考える
    2012年 熊本市 地方における創造都市戦略の可能性:都市間連携を視野に置いて
    2013年 東京都 文化と経済~理論・実証・政策と『現場』
    2014年 松山市 文化創造とコミュニティ再生―文学を生かしたまちづくりを中心に―
    2015年 東京都 文化の社会的な意義と役割-東京五輪2020への展望-
    <秋の講演会>
    開催年開催地講演会テーマ
    1992年 神戸 ゆとり社会と芸術・生活文化の課題
    1993年 名古屋 世界劇場会議
    1994年 札幌 多民族社会の文化と経済ほか
    1995年 五十崎 文化が息吹く地域づくり21
    逗子 芸術文化の社会・経済的支援
    池袋 劇団経営の現状と今後のあり方をめぐって
    1996年 静岡 地域と劇場-創造と教育をめぐって
    六本木 文化経済学の研究動向と最近の発展
    1997年 大阪 発信するミュージアム-都市と企業文化
    1998年 横浜 アートマネジメント教育をめぐって
    1999年 東京 国際シンポジウム:芸術家のキャリア形成と労働市場及びその支援と政策
    2000年 青森 新世紀の文化施設は地域に何をもたらすか
    2001年 東京 創立10周年記念事業
    ①10周年を迎えて
    ②国際シンポジウム:新世紀のグローカル化の文脈の中で
    2002年 京都 国際シンポジウム:文化による創造的社会の形成
    2003年 神戸 地域活性化と博物館・美術館・劇場・文書館のあり方
    2004年 金沢 美術館と都市の創造性
    2005年 東京 アーツマネジメント教育と芸術現場
    2006年 四万十 地域資源を生かしたまちづくり-高知からの提案-
    2007年 高岡 歴史的文化資源の今日的活かし方
    2008年 仙台 100万都市の文化創造
    2009年 浜松 文化イベントの経済的意義
    2010年 柏崎 日本から世界へ:海外に広がる日本の食文化
    2011年 青山 文化創造の転換点を迎えて
    2012年 ACEI京都大会開催のため開催なし
    2013年 札幌 クラウドが共感する価値創造
    2014年 博物館と文化会館の経営-三重県総合博物館MieMuと三重県文化会館-
    2015年 新潟 大地の芸術祭と人々
  • 年2回、学会誌「文化経済学」とニュースレター「季刊 文化経済学会」を刊行
  • 研究・教育の発展のための国際交流として、国際シンポジウムや講演会を開催
    1992年 国際文化経済学会 アメリカ
    1994年 国際文化経済学会 ドイツ
    1996年 国際文化経済学会 アメリカ
    1998年 国際文化経済学会 スペイン
    1999年 文化経済学会国際シンポジウム 東京 代々木
    2000年 国際文化経済学会 アメリカ ミネアポリス
    2002年 国際文化経済学会 オランダ ロッテルダム
    2004年 国際文化経済学会 アメリカ シカゴ
    2006年 国際文化経済学会 オーストリア ウィーン
    2008年 国際文化経済学会 アメリカ ボストン
    2010年 国際文化経済学会 デンマーク コペンハーゲン
    2012年 国際文化経済学会 日本 京都

    国際文化経済学会 ホームページ

【学会発足10周年記念事業】

  • 10周年記念シンポジウム 「美学化する経済の諸相」
    (3/9 於:慶應義塾大学三田キャンパス)
  • 国際シンポジウム「新世紀の文化政策-グローカル化の文脈の中で」
    (3/20 於:国際文化会館)
  • 2002年度研究大会 大会テーマ「創造の場と文化経済学」
    (6/14-15 於:たざわこ芸術村)

研究大会分科会のほか、シンポジウム「地域共生型劇場とフェスティバルの 経済効果」や 「文化芸術振興基本法」に関連する特別ラウンドテーブルなどを開催

  • 調査研究事業 (全都道府県の文化振興条例・文化振興計画の収集・分析など)
  • ホームページの開設
  • 文化経済・文化政策データベース(仮称)の構築 (現在構築中)
  • 文化政策学国際シンポジウム「文化による創造的社会の形成」
    (11/23 於:京都国際交流会館)

【学会発足20周年記念事業】

  • 2012年6月に国際文化経済学会・京都大会(会場:同志社大学)を開催
  • 2011年11月に秋のシンポジウム(会場:青山学院大学)を開催

そのほか本会の目的を達成するために必要な事業

【学会の運営】
年1回、研究大会と同時に開催される総会で活動の方針と計画を決定し、2年毎に選ばれる役員(会長、副会長、理事、監事)により事業が準備され、実行されます。

文化経済学会<日本>
〒170-0002 東京都豊島区巣鴨1丁目24-1-4F
(株)ガリレオ 学会業務情報化センター
tel 03-5907-3750 / fax 03-5907-6364
e-mail g018jace-mng@ml.gakkai.ne.jp

文化経済学会<日本>は日本学術会議の第18期登録団体として認定されています。

  • 学会の目的に賛同する方は、会員2名の推薦を受ければ、どなたでも会員になることができます。入会方法についてはこちらをご覧ください。

文化経済学会<日本>会則

(名称)
第1条 本会の名称は文化経済学会<日本>(Japan Association for Cultural Economics)とする。
(目的)
第2条 本会は文化および芸術に関する社会・経済問題の研究を促進するために、その分野にたずさわる研究者、実務者等による研究成果の発表と相互交流を行い、それらを通して文化に関する系統的な社会・経済学研究の発展と教育の普及に資することを目的とする。
(事業)
第3条本会は以下の事業を行う。
  1. 1)研究成果を交流し、研究と教育に活かす公開の研究大会の開催。
  2. 2)学会誌の編集および刊行。
  3. 3)研究と教育の発展を図るための国際交流。
  4. 4)講演会・研修会開催などの研究成果に基づく社会的貢献。
  5. 5)そのほか本会の目的を達成するために必要な事業。
(会員)
第4条本会の会員は以下の5種とする。
  1. 1)個人会員
    文化および芸術の社会経済的研究に関し学術的研究を行う者、その成果を活かし、かつ芸術、文化事業の発展などにたずさわる研究者、行政担当者、芸術家、芸術関連実務者などで本会の目的に賛同して入会した個人。
  2. 2)学生会員
    文化および芸術の社会経済的研究に関し学術的研究を行う大学院生で、本会の目的に賛同して入会した個人。
  3. 3)団体会員
    第1号の分野の団体または企業で本会の目的に賛同して入会したもの。
  4. 4)賛助団体会員
    本会の目的・事業を賛助するため入会した団体または企業。
  5. 5)プラチナ会員
    本学会に長年在籍し、学会に対して多くの貢献を行い、高年齢に達した個人会員であって、理事会の推薦を受けた個人。
第5条本会の会員は以下の会費を納入しなければならない。
  1. 1)個人会員 年会費1万円
  2. 2)学生会員 年会費8千円
  3. 3)団体会員 年会費10万円
  4. 4)賛助団体会員 団体会員年会費の任意の口数
  5. 5)プラチナ会員 年会費3千円
第6条 本会の会員となろうとする者は個人会員またはプラチナ会員から計2名以上の推薦、あるいは団体会員1団体以上の推薦を受け、理事会の承認を受けなければならない。団体会員はその代表の役を果たすものを届け出なければならない。
第7条会員は以下の理由によってその資格を喪失する。
  1. 1)継続して3年以上会費を滞納した会員
  2. 2)退会届を理事会に提出した会員
  3. 3)理事会の提案により総会が退会を決定した会員
(総会)
第8条 本会は毎年1回総会を開催する。
2. 総会は会長が招集し、個人会員および団体会員の代表をもって構成する。
3. 会員の3分の1以上の請求があったときは、臨時総会を開かなければならない。
4. 事業計画および収支予算、事業報告および収支決算は総会の承認を受けなければならない。
5. このほかの総会の運営については理事会が別に定める。
(役員)
第9条本会に次の役員をおく。
会長   1名
副会長  1名
理事長  1名
理事   25名程度
特別理事 若干名
監事   2名
顧問   若干名
2. 会長は副会長がその任期に続き就任し、本会を代表し、会務を総理する。なお、会長経験者は副会長・理事・監事の被選挙権をもたない。
3. 副会長は個人会員の中から投票により選出され、会長を補佐する。
4. 理事長は理事の互選により選出され、会長および副会長を補佐し、本会の業務を掌握する。
5. 理事は個人会員及び団体会員の中から投票により選出され、会務を分担する。ただし、会長が本会の事業の執行に必要と判断した場合は、個人会員及び団体会員の中から理事総数の三分の一を超えない範囲で理事を推薦できる。選出および推薦された理事は、理事会の承認を経て会長が委嘱する。
6. 特別理事は投票を経ることなく会長経験者を会長が委嘱し、理事会の承認を受け、理事会を補佐する。
7. 監事は個人会員及び団体会員の中から投票により選出され、会務および会計を監査し、総会に報告する。
8. 顧問は個人および団体会員、賛助団体会員の代表の中から会長が委嘱し、理事会の承認を受け、会長を補佐する。
9. 役員の任期は選任された年の総会時より2年後の総会時までの2年間とし、任期期間の途中で選任された役員は、当該期末までの任期とする。会長および副会長は連続して二期、理事長は連続して三期、理事および監事は連続して四期を務めることはできない。
10. プラチナ会員は副会長・理事・監事の被選挙権及び選挙権をもたない。
(理事会)
第10条 理事会は会長、副会長、理事長、理事、特別理事で構成する。
2. 理事会は特別理事を除く構成会員現在数の3分の2以上出席しなければ会議を開き議決することができない。ただし、当該議事につき書面をもってあらかじめ意思を表明したものは出席者とみなす。ただし、特別理事は議決権をもたない。
3. 理事会は事業計画および収支予算、事業報告および収支決算を立案し、総会の承認を受けなければならない。
4. 理事会は会務の執行に関する重要事項について決定し、会務を執行する。
5. 理事会は理事長が招集する。
(部会等)
第11条 本会に理事会の決定により事業を執行するための委員会および部会を置くことができる。
(会計年度)
第12条 本会の会計年度は毎年4月1日に始まり翌年3月31日に終わる。
(事務局)
第13条 本会の事務局は、日本国内におく。
2. 事務局の具体的な所在地については、別途細則に定める。
(細則)
第14条 本会の事業の執行に必要な細則は、理事会がこれを定める。
2. 本会の事務局業務の執行に関する重要事項については理事会が別に定める。
(会則の変更)
第15条 会則の変更は総会の承認を得なければならない。
(附則)
  1. 本会は1992年3月28日をもって設立する。
  2. 本会の設立当初の会員および役員は第4、6、9条の規定にかかわらず別紙会員名簿および役員名簿のとおりとし、役員の任期は第9条の規定にかかわらず1992年3月28日から1994年3月31日までとする。
  3. 本会の設立当初の会計年度は第12条の規定にかかわらず1992年3月28日から1994年3月31日までとする。
  4. 本会の事務所は、社団法人日本芸能実演団体協議会内におく。
  5. 本会の事務所は、2011年1月8日から株式会社ガリレオ学会業務情報化センター内におく。
  6. 本会則の改定は2013年6月30日とし、2013年7月1日より施行する。
  7. 本会則の改定は2015年7月5日とし、2015年7月6日より施行する。
  8. 本会則の改定は2017年7月2日とし、2017年7月3日より施行とする。
  9. 本会則の改定は2020年8月31日とし、2020年9月1日より施行とする。
  10. 本会則の改定は2021年6月27日とし、2021年6月28日より施行とする。
  11. 本会則の改定は2023年7月9日とし、2023年7月10日より施行とする。